「だんらんの家」は一日の最大利用定員が10名までの小規模デイサービスです。
民家を改装したアットホームな施設を全国各地(東京、千葉、埼玉、神奈川、山梨、栃木、福島、新潟、静岡、愛知、岐阜、石川、大阪、滋賀、兵庫、奈良、三重、岡山、長崎、福岡、大分/24年4月時点)に展開しています。
介護職員、 生活相談員、 機能訓練指導員、 施設管理者、 送迎ドライバーなどの正社員およびパートの職員を募集しています。ぜひ、求人情報をご覧ください。
けっこうショック!日本の高齢化と介護職員不足の現実~50代からの介護研修体験記②
厚生労働省の後押しで自治体が実施する無料「介護に関する入門的研修」受講レポートをお届けしています!
1日目の「介護に関する基礎知識」のメニューは、介護保険制度の概要、ボディメカニクスの解説、介護予防・認知症予防に使える体操、介護の心構えなど。現役介護士である講師のリアルなお話と指導はとても楽しく、あっという間の4時間でした。
深刻すぎる!日本の少子高齢化と介護の実情
まずは介護保険制度の理解から講義がスタート。グラフやデータを見ながら日本や海外の高齢化、介護費の増加、必要な介護職員の数などの説明を受けました。
日本の高齢化は「2025年」が大きなターニングポイントです。ベビーブーム世代が75歳の後期高齢者になるのが2025年頃。65歳以上人口の高齢化率は30%を超える見込みです。
さらに、16年後の2040年には高齢化率は36.1%になります。今年57歳の私は…2040年には72才!しっかり高齢者チームですが、健康寿命(日本女性は75.38年)の平均には到達しない年なので、できれば支える側にいたいなぁと思いました。
外国からの介護人材獲得も難しくなりそう
介護現場の人手不足解消ですが、現状での解決策はDXと外国人人材の獲得だそうです。しかし!世界中で高齢化は進んでおり、日本で働いてくれる外国人の介護職員の獲得は難しくなっていきそうな雲行きです。
気になるのはアジア地域の高齢化スピードの高まりです。現在は日本が高齢化率トップですが、2045年ころには韓国に追い抜かれます。出稼ぎで介護の仕事をする人たちの争奪戦になれば、円安でお給料が低い日本に来てもらうのは難しそう…やはり日本国内で介護職員をまかなえるようにならないと大変だ!と感じました。
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2024/zenbun/pdf/1s1s_02.pdf
令和6年版高齢社会白書
介護職員ってどれくらい必用?
介護が必要な人は増える一方、ということはわかりました。ではどのくらいの介護職員の人数が必要なのでしょう?
令和4年度の介護職員数は215万人。都道府県ごとの介護サービス見込量をもとに集計すると、2040年度にはなんと280万人が必要になるそうです。
https://www.mhlw.go.jp/content/12004000/001274735.pdf
第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について
人口が減って、現役世代も減るのに65万人も増やすなんて…ムズカシイ。どうしたらいいんでしょう。
実際のデータを見ながらお話を聞いていると、(まだ介護サービスは利用していませんが)84歳の父、80歳の母がいる57歳の娘としては介護におけるいろいろな課題がリアルに身に迫ってきました。
介護人材確保のための5つの取組み
国は総合的な介護人材確保に向け、5つの対策を行っています。
①介護職員の処遇改善
②多様な人材の確保・育成
③離職防止・定着促進・生産性向上
④介護職の魅力向上
⑤外国人材の受入環境整備
この「介護に関する入門的研修」の目的は、まさに「②多様な人材の確保・育成」!現状では他の仕事をしていてフルで介護の仕事に就くのは難しいけれど、将来的には介護マンパワーの一部になりたい、という思いを強くしました。いずれ誰かに助けてもらうようになるまで、元気な高齢者が介護者として働けるといいですよね。
地域包括ケアシステムと介護保険
地域包括ケアシステムは、住み慣れた地域で最期まで暮らせるよう介護・医療・生活支援・地域資源などのサービスを地域の特性に合わせて提供していこうとする考え方です。
「地域包括センター」「ケアマネージャー」さんには、高齢の両親がいるのでいずれお世話になることになると思います。
ちょっとビックリしたのは、在宅介護サービスを利用する際は「自分で」ケアマネージャーさんを見つけなければならないことです。地域包括センターにリストがあるので「自分で電話してみてね」と言われるそうです!
以前には行政が「措置」として提供してきた介護サービスは、民間事業者の参入を前提に「契約」方式に変わっています。ケアマネージャーさんに相談しながら、個々のニーズに合った介護サービスを選んで契約するんですね。利用側の心構えもわかって勉強になりました!
1日目の前半は介護保険制度や介護に関する相談先について教わりました。午後からはボディメカニクスと介護職の専門性に関するお話です!