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「介護現場の生産性向上」って何?目指すのは介護職員の負担軽減と介護サービスの質向上(後編)

急速に進む高齢化社会に対応するため、厚生労働省では介護現場がもっと働きやすい職場となるよう生産性向上の施策を推進しています。とくに、介護現場での業務の効率化をはかり、介護職員が介護サービスに注力できるような環境を整えるためのさまざまな取り組みをサポートしています。

前編では、介護現場の生産性向上について概要を解説しました。後編では、現状や具体的な取組み事例、効果について紹介します。

生産性向上の取組み率は20~40%

厚生労働省が生産性向上に取り組んでいる介護事業所の状況を調査したところ、20~40%の事業所が何らかの取り組みをすすめていることがわかりました。

ICT活用や見守りセンサーなどの導入

「タブレット端末やインカムなどのICT活用、見守り機器や介護ロボットの導入による業務量の縮減」については29.0%が取り組んでいました。タブレット端末を利用した介護記録の電子化や、利用者の動きをセンサーで見守る機器などが一例です。

だんらんの家でも、タブレット端末を利用して業務改善に取り組んでいます。
リアルタイムで利用者の情報を電子化、記録・共有するツールは、手書き記録にかかる時間を大幅に削減し、介護職員が利用者により多くの時間を割けるようにしています。

シニア雇用の活用などによる役割分担の明確化

「高齢者の活躍(部屋の掃除、食事の配膳、経理や労務、広報など介護業務以外の業務)などによる役割分担の明確化」については23.0%が取り組んでいました。介護施設の運営に必要な業務にシニア世代の労働力を取り入れることで人手が増え、介護職員が本来の介護業務に集中できるようになります。

5S活動の実施

「5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)の実践による職場環境の整備」については30.9%が取り組んでいました。整理・整頓により必要な書類や備品をすぐに見つけることができ、作業時間の短縮につながります。また、清潔を保つことで施設内の衛生状態が改善され、感染症のリスクが減少します。安全で整った環境は利用者やその家族に安心感を与え、施設の信頼性も高めます。

業務手順書の作成と情報共有の工夫

「業務手順書の作成や記録・報告様式の工夫による情報共有や作業負担の軽減」については38.2%が取り組んでいました。各業務の手順書を作成しておくと、新人職員がスムーズに業務を習得できるようになります。また、業務の標準化によって人による業務のバラつきがなくなり、チーム全体の介護力が向上します。

厚労省主導で進むデジタル化

これまではケアプラン(介護サービス計画書)を事業所間でやりとりする際にFAXや郵送が多っく利用されていました。オンラインでデータ共有できる「ケアプランデータ連携システム」も厚生労働省主導で構築されています。

厚生労働省では、上記のような取組みについて情報発信するだけでなく、介護サービス事業者が生産性向上や職場環境を改善する場合の補助金制度(介護現場デジタル改革パッケージ)も整え、資金面でもサポートする姿勢です。

これらの取組みを進めることにより、介護職員の負担の大幅軽減につなげ、不足する介護人材の増加が期待されます。ICTの導入による記録作業の効率化やロボット技術の活用による身体的負担の軽減は、介護現場でのストレスを減らし、介護に携わる人が健康的に長期間働き続けられる環境につながっていきます。

2055年には4人に1人が75歳以上の高齢者となる見込みです。介護人材の確保は喫緊の課題であり、国をあげた取り組みが進められています。介護職員が安心して働ける環境が整うことで、職場の雰囲気が改善され、介護職がより働きがい、やりがいのある仕事になることが期待されています。

以前に介護業界で働いていたけれど離職した方、これから介護の仕事をやってみたいとお考えの方は、ぜひ「介護現場の生産性向上」に取り組む事業所をチェックしてみてください。

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