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認知症介護では問題行動につながるガミガミモードはNG!~50代からの介護研修体験記⑨

文京区実施の無料講座「介護に関する入門的研修」3日目「認知症の理解」の続きです。介護職への興味から受講を決めた50代後半女性ライター(80代両親あり)にとって、地域包括支援センターで長く高齢者の対応をしてきた講師のリアルお話、胸に刺さりまくりです。

「認知症の講義で、いつも一番初めにお話してることがあります」で始まるエピソード…なぜか子育てを思い出して「ごめんなさい」という気持ちになりました(笑)

同じ認知症レベルなのになぜ違う?

「地域包括支援センターの相談窓口には、いろんな当事者とご家族が相談に来られます。ものすごく手がかかっちゃう認知症の重度の方、さまざまな問題行動を起こす方がいる一方で、全然問題行動を起こさないで、いつもニコニコほんわかしてる方がいるんですよ。

でも認知症の重度のレベルは一緒なんです。短期記憶は全然覚えられない、家族の顔もわからないけれどニコニコしている、たまにそういう人がいるんです。その方の性格もありますが、一番環境が影響してくると思ってます。

いろいろな困っちゃう行動、問題行動があるわけですが、そういう問題を起こしちゃうようなおじいちゃんおばあちゃんって、家族の方がすごくガミガミ言ってることが多いんです。

家族だったらそうなるのも当たり前ですよ。僕らは施設で働いていて、利用者さんだから、仕事だからっていう思いで優しくできるし、認知症について勉強したことを返せる。だけど、自分の家族が認知症になって同じことを何回も聞いてきたら「さっき言ったでしょ」「ご飯食べたでしょ」ってついついきつく言っちゃいます。」

ガミガミ言われたら逃げ出したくなる

「でも、本人にとっては誰だかわかんない人、見たことない人がいつも怒った顔してガミガミ言ってくる。もうここから逃げ出したいな、すごくここにいるのが不快だ、と思うといろんな行動をしてしまうんだと思います。例えば、怒ってる人がいて嫌だからもうここにはいない方がいい、外に行こう、と徘徊になっちゃったりとか。

あと、トイレ失敗する人も出てきます。お尻を拭くっていう行動がわかんなくなっちゃって。手でちょっと触っちゃったら汚れちゃった、どうしようって壁をいっぱい触っちゃって。本人にとっては、それを何とかしようと思ってるんだけど、家族にとっては「こんなに汚して」となります。

すごく不快だし、イライラしてる人たちがいっぱいいるから問題行動を起こす人がいる。かたや、同じような重度の認知症でも、いつもニコニコいいよいいよって声かけてくれる人がいます。この場所よくわかんないけど、居心地がいいなと思えているんでしょうね。

同じぐらいの認知症のレベルでも、問題行動を起こさずに平和に暮らしていけるかどうかは、すごく環境が大事だっていうのはぜひ知っておいていただきたいです。

同じ声かけでも、「さっき食べたでしょ」と強く言うのを、やわらかく「おばあちゃんさっき食べたじゃん。これ見て、空の食器あるでしょ」みたいに言い方を変えただけで安心感が増します。とても難しいですけど、認知症の人に対してどういう風に接していけばいいか。そんな話をこれから勉強していきたいと思います。」

認知症介護のマインドセット

これまでどれだけ家族にガミガミ言ってきたか…(子どもたち、ごめん)大いに反省しました。で、すぐさま実家に行って、両親にこの話をしましたよ。

お父さん、お母さんが認知症になっても怒らないから安心して!(笑)

認知症になったご本人が、最も混乱し不安な状況にあり、安心させてあげることが一番大事なんですね。

認知症について学ぶうえで大切なマインドが理解できたと思います。
「介護に関する入門的研修」3日目「認知症の理解」、続く講義は地域包括支援センターでの取組みや認知症支援体制のお話です!

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