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老化でみんな障害者!誰もが自分らしく暮らせる社会になりますように~50代からの介護研修体験記⑥

介護資格なし、未経験の50代後半女性ライターの「介護に関する入門的研修」体験記をお届けしています!介護をとりまく現状や、現役介護士さんのリアルなお話など書きたいことがたくさんで…やっと2日目レポートに入りました(笑)

2日目の講師は社会福祉法人で事業担当をされているキャリア30年のベテラン。介護業界に入った最初のお仕事はデイサービスだったそうです。11~12年間、デイサービスで基本的な介護技術を身に付け、その後生活指導員やケアプラン作成などを担当して特養へ。現在は介護事業の運営に携わっていらっしゃいます。

午前中は高齢者だけでなく、少し視野を広げた「障害の理解」がテーマでした。年をとって体が衰えたり、認知機能が弱くなったりするのも広義の障害といえそうです。

意外に最近!2011年障害者基本法の改正

講義は障害の概念と歴史的変遷について理解することからスタート。戦後すぐ、障害児の教育や障害者の就労を中心に法律や制度の整備が進められました。1960年代には障害者の定義や範囲の拡充、障害者手当の支給が整備されました。

50年くらい前、1970年代になると障害者を社会の中に受け入れるための制度改正が進みます。1980年代には障害者差別の解消、1990年代にはバリアフリー化をはじめとした現代につながる取組みが始まります。

2000年代には障害者福祉の新しい制度設計が始まります。2000年には介護保険法が施行され、2003年には福祉サービスが「措置制度」から「支援費制度」に移行し、本人の意思決定でのサービス利用に変化します。

2014年、日本は国際条約である「障害者権利条約」を批准し、その実現のためさまざまな取組みが行われています。2011年に「障害者基本法改正案」「障害者虐待防止法」が成立し2012年に「障害者総合支援法」が成立しています。

障害者福祉の基本理念ノーマライゼーション

昔の障害者福祉は、「障害者の生活を守るには、一般社会から分離・隔離するのもやむを得ない」という考え方でした。これを大きく変えたのが、北欧から始まった「ノーマライゼーション」という理念です。

ノーマライゼーションとは、障害の有無に関わらず、すべての人が地域のなかでその人らしく暮らしていける社会をつくるという理念です。「標準化」「正常化」という意味もあり、特別に行っていた障害者や高齢者への対応を一般化していくという考え方でもあります。

ノーマライゼーションでは、障害者を一般市民として受け入れることが重要とされ障害者基本法や差別解消法などの法整備にその理念が反映されています。

正直自分自身、障害のある人に対し「特別な配慮が必要な相手」と身構えてしまうところがありました。でも考えてみれば、事故や病気、そして誰にでも等しく訪れる老化で障害者になる可能性があります。「誰でも住み慣れた地域で自分らしく生きられる世の中」の実現は、とても大切なことだと感じました。

障害者の家族の気持ちを想像してみる

講義では、さまざまな障害の種類や特徴、障害者支援のための配慮などの説明がありました。要介護状態にも通じる困りごとに対し、患者団体などが発信している具体的な「あったら嬉しい配慮」には、なるほど!と感じました。

※内閣府サイトにある「合理的配慮等具体例データ集」には、期待されるさまざまな「配慮」が集約されています。https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/jirei/

障害に関するお話の中で、特に印象的だったのが「障害の受容の過程」についての説明でした。障害児を持った親御さんがどんな過程を経て事実を受け止めていくかという説のひとつですが、要介護状態も含め支援が必要な家族がいる状態とどうつきあっていけばいいかを考えさせられました。

「ショック、否認、悲しみと怒り、適応、再起」といった心理的プロセスは、ライフサイクルの変わり目で繰り返し発現するそうです。障害や介護が必要な本人はもとより、支える家族への支援として、傾聴、専門機関への相談、当事者グループへの参加、メンターの活用などが推奨されています。

若くない自分と両親…いつ病気や介護に直面してもおかしくありません。気持ちが落ち込むことは避けられそうにありませんが、支えてくれる仕組みにアクセスできれば、なんとか乗り越えていけそうな気がしてきました。

老化は障害?

「障害者」をどこか特別な人だと思っていた自分ですが、午後のカリキュラム高齢者疑似体験プログラムで認識が変わりました。「よく見えない、関節動かない、体が重いって障害じゃん」…次回は、高齢者体験してみたら優しい気持ちになった話です!

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