
「だんらんの家」は一日の最大利用定員が10名までの小規模デイサービスです。
民家を改装したアットホームな施設を全国各地(東京、千葉、埼玉、神奈川、山梨、栃木、福島、新潟、静岡、愛知、岐阜、石川、大阪、滋賀、兵庫、奈良、三重、岡山、長崎、福岡、大分/24年4月時点)に展開しています。
介護職員、 生活相談員、 機能訓練指導員、 施設管理者、 送迎ドライバーなどの正社員およびパートの職員を募集しています。ぜひ、求人情報をご覧ください。
「介護に関する入門的研修」3日目、「認知症の理解」の続きです。前回は大田区の地域包括支援センターの活動のお話を伺いました。
今回は認知症ケアの基本視点がどう変わったのか、在宅介護サービスの拡充の背景がわかるお話です。
「認知症は、老後の最大の不安ですよね。今の日本は高齢化率が世界で一番だそうです。人口の多い団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年問題、ずっと言われてましたがもう目の前の話です。
5人に1人が認知症になると予想されていて、少し比率は下がりそうなものの大きな社会問題です。対策として、厚生労働省は認知症初期の支援体制、早期診断、地域で支える介護や医療サービスの充実、若年性認知症施策の強化など、認知症の人が住み慣れた地域で生活できる仕組みづくりに取り組んでいます。
地域包括支援センターが設置されたのが2006年。認知症でも、障害があっても、住み慣れた地域で最期まで過ごしてもらいたい、を合言葉に活動してきました。」
「介護の世界に入った25年前ぐらいは、施設をどんどん作って高齢になったら入ろうっていう世の中だったんです。特別養護老人ホーム作って、認知症になったら「はい施設」みたいなね。今は全く逆です。
施設に入らなきゃいけない方ももちろんいらっしゃるんですけど、「やっぱりなるべく最後まで自宅で過ごそうよ」と、国が在宅医療や在宅介護にすごく力を入れるようになりました。病院ではなく自宅での看取りケアを選ぶのは、結構スタンダードになってます。
なぜ「施設に入っちゃえばいい」から「自宅で」になったと思います?お金の問題?それも大きいですね。100人が入れる老人ホームを作るには、50億円くらいかかります。
スタッフ不足?確かに介護職の不足も深刻です。本当に、特別養護老人ホームとかデイサービスとか人手がないから潰れてるみたいなところも結構あるんですよ。訪問介護ヘルパーさんも、皆さんすごく高齢になってきてます。80代の人も多いですね。
なので皆さん、資格取れば80代でも働けます(笑)人手不足なんで、時給いいですよ。国が介護職員の処遇改善手当をつけてくれるので、介護職、ヘルパーさんのお給料は良くなりましたし手当もつきます。ただですね、それでもやっぱり辞めてしまう人が多いのが実情です。
介護職を辞めてしまう一番の理由って人間関係なんです。もったいない。職場に余裕がないと、ストレスを抱えちゃうんですね。でも、いい環境の職場では介護職員も成長して長く働いてくれます。
ちょっと話がそれました。なぜ介護の在宅サービスを充実させる方向になったか。お金や介護人材などいろいろな問題がありますが、一番は家族視点から本人視点に変わったことだと思います。以前には、家族が働けなくなるから、家族が大変だからという理由で施設に入ってもらっていた。今はもう本人視点、本人の希望を一番にする考え方に変わっています。」
「以前は認知症になると何もわからず、何もできなくなると考えられていました。そのため、家族の介護負担軽減を目的としたケアが行われていたんです。近年、認知症の人が体験や思いを語ったり研究が進むなかで、そうではないことがわかってきました。
認知症の方や高齢者に聞き取りをすると、「最期は住み慣れた自宅で迎えたい」という希望が多いそうです。在宅の介護サービスを充実させて、認知症の方でも地域で最期まで暮らせる仕組みづくりがすすんでいます。
認知症になると、記憶力や理解力、判断力が低下します。それまで当たり前にできていたことができなくなりますが、喜びや悲しみなどの感情、思いやりの気持ちなどは豊かにあることが多いです。これまでの自分とは違うことに気づいて不安に思ったり、することがなくて辛い気持ちもあります。」
「認知症の利用者さんの介護でお話をするとき、「その方の世界に入る」というモードでお話しします。作話や妄想もあるのでいろんな話をするんですけど、相手の世界に入って会話をすると一気に距離が縮まります。
介護を知らない人に「なんでウソばっかりつくの」って言われちゃうことあるんですよ。(笑)認知症の方ってセンシティブで、緊張していたり、否定してくる相手には全く喋ってくれないです。相手の話に乗って、世界に入っていくと、こちらの言いたいことや聞きたいことに導くこともできたりします。」
国が在宅介護を推奨しているのは、てっきりお金の問題だと思ってました。施策の目的や方向性が「認知症になっても住み慣れた地域で、自分らしく心豊かな生活を送れる」なのであればちょっとホッとします。
在宅介護が中心になっていくとすれば、デイサービス(通所介護)の重要性がますます高まっていきそうですね。家族の休息時間を作り、人との関わり、社会参加、機能訓練など家族だけでは実現できないサービスを提供できる仕組みだと思います。
老後には「きょうよう」が大事だと聞いたことがあります。「今日行くところがある」「用がある」…おでかけの予定は生活にハリを持たせるのでないでしょうか。認知症の進行を遅らせ、適切な支援を受けられるデイサービスの拡充を期待したいです!
次回も「認知症の理解」、若年性認知症になったら?というお話です。
「だんらんの家」は一日の最大利用定員が10名までの小規模デイサービスです。
民家を改装したアットホームな施設を全国各地(東京、千葉、埼玉、神奈川、山梨、栃木、福島、新潟、静岡、愛知、岐阜、石川、大阪、滋賀、兵庫、奈良、三重、岡山、長崎、福岡、大分/24年4月時点)に展開しています。
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